教員プロフィール

教授
藤﨑 眞知代(ふじさき まちよ)

所属

・教育発達学科
・博士後期課程
・修士課程 教育発達学専攻

専門領域

・生涯発達心理学(乳幼児、児童)

ゼミ内容

出生直後の赤ちゃんでさえ、静かに覚醒している状態では外界からの視覚的・聴覚的刺激を受け止めて反応している能動的な存在です。このように、最初期から周囲の人々と相互に影響を及ぼしあいながら、乳児は人として発達していきます。まずは家族との家庭生活を通して親やモノ、そしてきょうだい出会い、基本的生 活習慣を「しつけ」などにより⾝に付けていきます。さらに集団生活を通して家族以外の多様な人々、例えば保育者、地域の人々、そして仲間と出会い、遊びを通して知的好奇心が促され、自然を知り、イメージすることができるようになり、⼈の気持ちや考えを理解するようになり、またルールを知っていくようになっていきます。「ごっこ遊び」は、こうした理解ができてはじめて創造的に発展していきます。乳幼児期の子どもは遊びを通して発達する、とも言われるゆえんです。
しかし、こうした日常生活を通した学びは具体的な経験に基づくという限界があります。これに対して、学校生活を通した学びは科学的学びと言われます。子どもの認知能力の発達に伴い、情報を一度に処理する力が増し、物事について具体的経験を離れて論理的に推論していくことが可能となっていきます。さらに人 との関係も単なる遊び仲間から気の合う友だち、そして親友という関係を結んでいく一方、いじめなどのネガティブな関係も複雑さを増していきます。そこには 日本文化に特有の価値観も影響を及ぼします。例えば自己主張よりも我慢する自己抑制が育ちやすいのは、家庭・集団保育・学校において暗黙のうちに我慢すること を大人から期待されているからです。そして日常生活を通して育ちにくい「自己主張」の側面は、学校教育の課題となってきます。
以上みてきたように、乳幼児期からの発達の連続性や家庭・地域・学校生活とのつながりを踏まえながら、子どもの発達における⼤⼈との関係のあり⽅、学校生活経験の意味、⽇本⽂化における⾃⼰の育ちとの関連などについて、講義や視聴覚教材の視聴、ディスカッションを通して学びます。

授業紹介

幼児理解の理論と⽅法
幼稚園における保育を通して、子どもは何を体験し、どのような発達的変化をしていくのか、保育内容や保育者・仲間とのかかわりの質との関連から学びます。また、幼稚園教育要領を基盤とした質の高い保育を行うために保育者が自分自身の保育を振り返り、保育者としての専門性を高める保育カンファレンスのあり方、一人一人の子どもの発達と同時にクラス集団としての成長をめざす保育方法についても考察していきます。

メッセージ

多くの子どもは幼児期の集団保育経験を経て就学します。就学前教育・保育が行われる保育室と小学校の教室とでは、一人ひとりの子どもに求められる行動は どのように違うのでしょうか。また保育者や教師とはどのような専門性をもった職業なのでしょうか。幼児期から児童期を生涯発達に位置づけ、一人の子どもが その子らしく発達していくように援助するには、保育者・教師だけでなく保護者や地域の人々を含めて、今日、どのようなことがそれぞれの立場で大切であるの か、皆さんと一緒に考えていきましょう!

代表的な論文・著書名

  • 教育発達学の構築-心理学・教育学・障害科学の融合-(共著)

  • ガイダンス 子ども療養支援:医療を受ける子どもの権利を守る(共著)

  • 育児のなかでの臨床発達支援 (シリーズ臨床発達心理学・理論と実践) (共著)

  • 心理支援論―心理学教育の新スタンダード構築をめざして(共著)

  • 発達心理学 (新保育ライブラリ 子どもを知る)(共著)

  • コミュニティ支援のカウンセリング―社会的心理援助の基礎 (マクロ・カウンセリング実践シリーズ) (共著)

  • 藤崎眞知代、水戸博道、松村茂治 2015 教育発達学の構築-心理学・教育学・障害科学の融合- 風間書房 (共著)

  • 藤崎眞知代、五十嵐隆、及川郁子  2014 ガイダンス 子ども療養支援:医療を受ける子どもの権利を守る 中山書店 (共著)

  • 藤崎眞知代、大日向雅美  2011 育児のなかでの臨床発達支援 (シリーズ臨床発達心理学・理論と実践) ミネルヴァ書房(共著)

  • 井上孝代、藤崎眞知代 、山崎 晃  2011 心理支援論―心理学教育の新スタンダード構築をめざして 風間書房 (共著)

  • 無藤隆、藤崎眞知代  2009 発達心理学 (新保育ライブラリ 子どもを知る) 北大路書房 (共著)

  • 井上孝代、藤崎眞知代  2006 コミュニティ支援のカウンセリング―社会的心理援助の基礎 (マクロ・カウンセリング実践シリーズ)  川島書店(共著)