白金心理学会第11回大会を開催しました
6/10(日)白金心理学会第11回大会を開催しました。
会場は白金校舎本館2階1255教室を本会場とし、大会初の試みとして、学科別に講演、交流会を会場を分けて開催致しました。
第11回大会当日、あいにくのお天気に見舞われましたが、大会にはおよそ60名の方が参加し、昼間開催となった懇親会にも50名の方が参加されました。
お足元悪い中、参加してくださった皆様、ありがとうございました。
大会当日の様子を写真を交えてお伝えいたします。
・総会
白金心理学会長の緒方先生の挨拶より、総会が開始となりました。
「縦のつながりをしっかりしたものにしていきたい」とお話しされました。
事業報告、会計報告はつつがなく進行し、予定より早めに総会は終了しました。
・研究奨励事業
昨年の第10回大会では、短めに研究内容を発表していただきましたが、今回の大会では1年かけて研究した成果を発表していただきました。
発表者の白石さんはパワーポイントを用いて、落ち着いた研究発表をされ、聴衆も静かに聞き入ってました。
発表後は卒業生、教員からの質問も上がり、終始、有意義な研究発表となりました。
研究内容の概要は、
こちらからご覧いただけます。
・教育発達学科講演会
本学学部長の緒方明子先生による御講演
「特別支援教育を推進するために必要な数字・親の会・エビデンス」
学習障害などの理由から、10% くらいの子が授業についていけてない、と先生が感じている。
日本ではまだ、限られた子しか対応されていない状況があり、
海外での状況はというと、オーストラリアでは、学習困難、学級での学習に困難を感じている。
算数と国語で2学年分の遅れがある子は、5年生以上で9%程度いる。
等、現状を具体例を挙げてお話しくださいました。
質問も特別支援学校の教員をはじめ、心理士、大学教員となった卒業生より沢山寄せられてました。
・教育発達学科交流会
終始和やかに、BGMとしてピアノ演奏もあり、まるでサロンのような雰囲気で交流がなされ、最後は集合写真を撮影して、終了となりました。
・心理学科講演会
心理学科教授の金沢吉展先生による御講演
「カウンセリングのプロセスを探る:クライエントとセラピストはカウンセリングをどうとらえるか」
日本では数少ないカウンセリング心理療法のプロセス研究について、効果、作業同盟、今後の課題をお話頂いた。
カウンセリングの効果と作業同盟には密接な関係がある。
カウンセリング心理療法の効果を上げるには、作業同盟の「ずれ」にクライエントとセラピスト両者ともに対応する事が大事。
そこで金沢先生は「ずれ」が生じるプロセスを見て、どのように対応して、結果どうなっているかを調べた。
そこで分かったことは、「ずれ」に対してクライエントが気を使うことなくセラピストに話せると、効果が上がるということ。
セラピストはクライエントに言えないことがあるという事に気づくことが大事で、そのためにはクライエントの期待について継続的にアセスメントを行い、話し合いを常に持つことが大事ということである。
クリティカルインシデント法での研究では、クライエントに重要な要因について詳しく話してもらう事がポジティブ体験となり、両者の関係性が構築され、関係性が良くなることは治癒的に意味があると分かった。
今後は両者対象の研究を少人数で複数の機関で進めていくと良いだろうとお話下さいました。
・心理学科交流会
金沢先生の御講演の後は、続けてそのまま交流会となり、森本浩志先生、野末武義先生による「公認心理師・臨床心理士時代の明学臨床心理学」についてのお話がありました。
終始、学究的な内容で、参加者も皆、真剣な面持ちで興味深く先生方のお話に耳を傾けていました。
第11回大会のまとめは以上になります。
次回、第12回大会は2019年6月16日(日)に開催予定です。
またのご参加をお待ちしています。