2012年ゼミ情報2012-seminar
プロフィール
・順天堂大学医学部卒業、医学博士(論文:日西のうつ病の病前性格の比較研究)
・ドン・キホーテの夢(星和書店)、精神療法マニュアル〔編著者〕(朝倉書店)
・多文化間精神医学の潮流〔共著〕(診療新社)
「自殺を繰り返す人格障害症例の診療から」日本社会精神医学会雑誌(2003年)
「クリニックにおける外国人のこころの支援」こころと文化(2004年)
「多文化間精神医学会」の外国人支援委員長として、日本に住む外国人のこころの支援を行っている。
「イベロアメリカこころの問題研究会」を主催し、日系ラテンアメリカ人の事例研究と支援を行っている。
・その他「社会精神医学会」「集団精神療法学会」「スポーツ精神医学会」で活動中である。
専門分野
■多文化間精神医学
在住外国人、特に日系ラテンアメリカ人や難民のこころの支援ネットワークづくりに向けての基礎的な調査研究やこころの実践的支援活動。
■社会精神医学
文化、社会、風土のこころの病に与える影響について。
■精神病理および精神療法
人格障害の病理、精神療法と自殺。
■スポーツ精神医学
扱うテーマ
精神医学や異常心理学的な内容が中心である。
最近のトピックス、青少年犯罪、多重人格、PTSD、児童虐待、摂食障害、引きこもり、自殺、DV、マインド・コントロール等を精神医学的に斬る。
また精神病院を見学し異常心理を肌で体験し学習する。
学生から見た先生
・おっとりしていて、マイペース
・臨床経験が長く病気のことをよく知っている
研究や活動内容(実習の有無等)
■3年 個人やグループによる研究の発表、検査体験、病院見学など
夏休みの合宿の様子
ゼミ長インタビュー
■このゼミを選んだ理由
私が、このゼミを選んだ理由として、心理学自体を恥ずかしながらゼミの選考の際、よく分かっていなかったことが挙げられます。
私は「なんとなく」という理由で、心理学部を選んでいたので、授業を聴いて学んでいる際も、どこか中学、高校のときと同じような感覚、「言われてやっている」、で一年と数ヶ月の時間を過ごしてきていました。
ただ、このような時間の過ごし方を送ってきた私でも、阿部 裕先生の回の心理支援論を聴き、またゼミ紹介の冊子を見た際に、「人間の精神活動全般にわたる病理(異常)を取り扱う」というこの精神医学に興味を持ちました。
「病理」、「異常」と言葉では白黒はっきりしているのに、この精神医学という学問の中では「病理」、「異常」ということの概念は曖昧なものとなり、突き詰めていけばいくほど謎が深まるばかりなのですが、私はこの言葉と概念の矛盾にやたらと好奇心をそそられました。
また、いくら言葉で「病理」、「異常」の説明をうけたところで納得しない自分がいたこともあり、ゼミ紹介の冊子で書いてあった精神病院の見学ができるということで、精神医学の現場を実感し、先程述べた「病理」、「異常」という言葉と概念の矛盾をより突き詰めていくことが出来るのではないかと考えたからです。
■実際に入ってみて
前期のゼミでは個々人の発表、ディスカッショッンを行います。
内容は大まかに言ってしまえば精神医学についてです。
例えば、「うつ病」について、症状、治療法などを調べてきて発表、その後、その資料を元に、阿部 裕先生の手厚いご指導や助言を受けつつ、ゼミ生同士でディスカッショッンを行います。
また、その合間に病院見学を行い、精神医学についてより一層理解を深めていきます。
病院見学では、実際の病棟を見て回り、現場の雰囲気を自らの肌で触れ、患者の生活環境を目で見ることはとても新鮮な体験でした。
私個人としては、精神病棟内といえば「鉄格子」、「陰気」という認識でしたがあまりのキレイさに驚きました。
もし、精神病棟について以前の私と同じ考えを持っている方がいるとしたら、どこがどのように認識が変わるのか、ぜひこのゼミに入って確かめていただけたらと思います。
後期のゼミでは、グループ発表となり、他者の意見を交えつつ、そのグループ内でひとつの結論を出し、グループ外のゼミ生とその結論について、作った資料を用いてディスカッショッンをしていきます。
上記の点で、前期の個人発表に比べ、より多くの情報を手に入れ、また意見についても、より精査されたものになります。
上記のことは、まだまだ拙いものである私の精神医学の知識を養っていくうえでとても重要なものであります。
自慢したいところ・エピソードなど
・授業の内容が柔軟で、生徒が授業の方針を決めていくこともあるので、興味のある分野に取り組むことができます!!
・夏休みにある合宿では、病院見学だけでなくゼミ生同士の仲を深めることができます!
(先生のパワフルな一面も見ることができます(笑))
ゼミ生から一言
上に書いたように授業内容を生徒がある程度きめられるので主体性のある人にはうってつけのゼミだとおもいます!