ホームゼミ情報 2019年度 ゼミ情報 2019’佐藤ゼミ
2019年度 ゼミ情報2019-seminar
プロフィール
私の専門領域は、歴史教育学を中心とした、社会科教育学です。上記の領域について、主に歴史研究的な手法を用い、教育方法の発達や教科の成立過程といった社会科教育実践を支える基盤の解明を進めてきました。特に、社会科同様、戦後に成立した「世界史」という一教科目を事例として、教科および教育課程の成立基盤となる学習内容の選択及び排列原理を、戦前までさかのぼって明らかにすることに焦点を置いています。
また、学校教育の抱える現代的課題に応えるため、「グローバル化」や「情報化」といった社会変容に対応した社会科教育実践のあり方についても検討を重ねています。特に、学習者の態度面、道徳面、技術面での育成という観点から、学習者自身が現実社会との関わりやつながりを実感できる教材の開発に取り組んでいます。
ゼミでは、学生一人ひとりがそれぞれ有する社会事象に対する多様な興味や関心、好奇心を出発点に、学生相互の意見交流を通じて、これから主体的に関わることが求められる社会のあり方を考え、その実現に向けて他者や自身を取り巻く環境と関わり行動できる資質・能力を育む教育=「社会科教育」への理解を深めていきます。
条件となる履修科目の有無
前提となる履修科目は、特に設定しません。しかし、ゼミでの履修内容と関わり、社会科教育への理解を深めていく上で、2年次開講科目「社会」を履修しておくことが望ましいです。
社会科教育の考察対象は時間的、空間的にも非常に広く多様な範囲を有し、求められる知識や教養も多岐にわたります。学生には「社会」に限らず、日頃から様々な講義を通じて社会的事象に関心を持ち、社会科教育実践を支える考え方との関わりにふれておいてほしいです。そのためには、学生一人ひとりが、自身の身の回りの環境や生活経験の中に、興味や関心を向ける社会的事象を見出すことが大切です。同時に、学生相互の関わりの中から、社会や社会科教育に対する関心のあり方やイメージの違い、多様性を見出すことも大切です。
先生から一言
学ぶべきこと、教えるべきことはたくさん存在します。その中で、「何を」「どのように」選ぶのか。限られた時間や機会の中では、「全て」を選ぶことはなかなかできません。学生のみなさんには、自身の手で選び決めた学びの領域だからこそ、それを深く、豊かにするための前向きかつ継続した努力を期待します。
あとは、健康第一。
学生から見た先生のイメージ
・デキる男、話の守備範囲が広い
・何でも相談に乗ってくれる熱い先生
・話をちゃんと聞いてくれる
・穏やかで優しい先生
ゼミの人数
・3年生:11名
・4年生:11名
卒業後の希望進路
・小学校教員、一般企業(小学校教員が多めです。)
進路実績
2019年卒業生6名
・東京都教員(小学校)1名
・横浜市教員(小学校)1名
・私立学校教員(小学校)1名
・地方公務員1名
・民間企業2名
2018年卒業生3名
・東京都教員(特別支援学校)1名
・民間企業1名
・社会福祉法人1名
研究や活動内容(実績の有無等)
○3年生:学生一人ひとりが興味・関心をもった社会科教育に関するテーマの論文を読み、その内容についての報告・検討を中心に活動を行います。自分の興味のあるテーマについて取り上げ、ゼミ生との質疑応答を通して検討することで理解を深めることができます。
前期は「小学校社会科地域学習の単元開発」や「段階的社会参画学習」、「SDGs時代の社会科教育の課題」など様々なテーマを検討しました。後期は、前期の学習内容や興味・関心を生かし、文献リストの作成やリストに取り上げた文献の講読を通じて、自分で設定する研究課題について理解を深めていく予定です。
○4年生:3年次に具体化した一人ひとりの研究課題に基づき、主に文献講読を通じて内容理解を深め、ゼミ論(または卒業研究論文)を執筆します。
年間を通じて、各自の内容報告と検討、他のゼミ生との意見交換を行い、そこで得られた成果と課題を踏まえてゼミ論(または卒業研究論文)へとまとめます。
○実習:「社会科の教科書に載っているけれど、まだ見たことがない場所を見に行こう!」をテーマに、2019年の夏合宿では岩手県に行きました。
実習先では、世界遺産に登録されている中尊寺金色堂や毛越寺などを見学し写経も体験しました。また、田老町で東日本大震災の「学ぶ防災ガイド」をお願いし、報道を見ているだけでは伝わりきらない、とても貴重なお話を聞くことができました。
年度末には、春合宿も予定しています。
<世界遺産 毛越寺> <「学ぶ防災ガイド」だろう観光ホテル>
ゼミ生からひとこと!
○このゼミを選択した理由
・好きな社会科でテーマを決めて活動したかったから
・教科ゼミの中でも幅広い視点で学べると思ったから
・社会が好きだから
・先生の人柄
○実際に入ってみての感想
・雰囲気が固すぎず、柔らかすぎずメリハリがあって楽しい
・自分が選択したテーマを調べられるからいい学習になり楽しめる
・先生も同級生たちもみんないい人たちでとても優しい
・思ったより自由、学生の興味がある視点から学びを深めることができる
○ゼミの自慢
・ゼミ生の興味や関心に合わせて合宿先や活動内容を決定するため、主体的にゼミ合宿に参加することができる。
・先生含め仲が良くてみんなで楽しく活動できる!
・先生が優しくて自由に楽しく学ぶことができる。
・みんなで楽しくメリハリをつけて取り組んでいます!
〈夏合宿 岩手県浄土ヶ浜にて〉