ホームゼミ情報 2021年度 ゼミ情報 2021’小野ゼミ

2021年度 ゼミ情報2021-seminar

小野先生とゼミのプロフィール(専門分野・扱うテーマ)

プロフィール

私は、20数年前に学校に行きたくても行けないという悩みを持つ生徒から再登校支援依頼を受けました。支援の結果、その生徒の再登校及び継続登校を実現することができ、依頼に応えることができました。この時の他者のために役に立てたという喜びが、その後の私の教育・研究生活の基礎となりました。現在までに、多様なタイプの不登校、問題行動の支援、学校単位、市町単位の不登校ゼロや半減を達成してきましたが、その経験は、私に人間が夢を達成するためには何が必要かを教えてくれました。本ゼミは、この他者支援の実践、例えば、様々な問題行動の解決、学力・体力アップ、社会的スキルアップ、不安低減、生活習慣改善に関するテーマで各自が興味を持ったことを調べ、発表、討論することが主な活動となります。
また、ゼミ生と他大学や他機関とのかかわりの機会も設定しています。現在、筑波大学心理・発達教育相談室、東京都内・川崎市・横浜市等の保育園、小学校、中学校、高等学校、教育支援センターと連携して活動させていただいております(学習指導員やボランティアとしての学生派遣、共同研究)。さらにゼミ教員及びゼミ生は、再登校した児童生徒の学習指導、脳性麻痺の方のサッカーチームのサッカー指導支援、障害を持った方への就労支援を実施しています。
現時点で4回ゼミ卒業生を送り出しましたが、進路先は、幼稚園教諭、小学校教諭(東京都、横浜市、埼玉県、さいたま市)、法務教官(国家公務員)、児童相談所心理判定員(地方公務員)、一般企業、大学院と多彩です(進路決定率100%)。本ゼミから本学の大学院に進学した学生は、他大学の博士課程後期(筑波大学、神戸大学)に進学しました。

条件となる履修科目の有無

〇2年時に履修しておきたい科目と3年時に履修しなければならない科目
教育発達学方法論(体験活動)

先生から一言

〇キリスト教に基づく人間愛を理解する構えのある学生さんを求めます。子どもたちに対する愛情があってこそ、他者を支援するための科学は発展すると考えるからです。
〇実際の支援方法は、仮説検証の科学する行為であることを理解しようとする学生さんを求めます。
〇多様な分野において、日本でトップクラスの方々との交流の機会を設定しますので、それらの方々から謙虚に学ぶ姿勢を求めます。
〇ゼミ生に対する大学外からの学習支援員、ボランティア要請が増加しています。これらの方々の要請に答えるため、ゼミ生には、基本的生活習慣(早寝早起き、体調不良時には病院で診察を受ける等)、基本的マナー(遅刻をしない、責任転嫁をしない、約束を守る等)が身についていることを求めます。

ゼミ生にインタビュー

学生から見た先生のイメージ

・不登校児童生徒の再登校支援、問題行動のある児童生徒への対応のスペシャリスト。
・博識。
・ユーモアがある。
・学問的なことに加え、社会に出るうえで求められる礼儀や社会人としてのルールなどといった社会常識についても教えてくださる。
・学生の性格や長所など、良い所をたくさん見つけて褒めてくださる。社会常識から逸脱した時には厳しくしっかりとご指導いただける。
・学生一人一人と向き合い、進路について一緒に考え、アドバイスをくださる。

ゼミの人数

4年生:11名
3年生:9名

卒業後の希望進路

小学校教諭、幼稚園教諭、公務員、一般企業、大学院

進路実績

小野ゼミは、幅広い分野への就職実績があります(開設から進路決定率100%)。
主な進路
・公務員:小学校教員(東京都、埼玉県、さいたま市、横浜市、川崎市)、児童相談所福祉司(埼玉県)、法務教官(国家公務員)、相談員(目黒区等)
・民間:私立幼稚園教諭、企業(三井住友海上火災保険、損保ジャパンパートナーズ、ANAグランドサービス、ブリヂストン、JTB、新興出版社啓林館、みずほ銀行、株式会社ノバレーゼ、株式会社一条工務店、株式会社バンダイナムコアーツ、東急保険コンサルティング株式会社、株式会社スタジオアリス、株式会社ベネッセスタイルケア等) 、社会福祉法人至誠学舎立川(児童養護施設におけるケアワーカー職) 、基督教児童福祉会バット博士記念ホーム(保母)
・進学他
筑波大学大学院博士課程後期、神戸大学大学院博士課程後期、明治学院大学大学院修士課程、シンガーソングライター

研究や活動内容(実習の有無等)

4年生:ゼミ論の作成。それに伴う論文の書き方の学習。
(ゼミ論のテーマ例)
・休み時間、机間指導、学級開きという具体的な教育場面のビデオ教材の開発
・学習にボードゲームを取り入れる効果
・社会科における保護者による声掛けと子供の学習意欲との関連性
・ICT導入率と学力向上の関係
・SNS利用は中学生にどのような身体的・精神的影響を与えるのか

3年生:不登校児童生徒の再登校支援事例に関する論文を読み、その内容について学生同士での発表・討論。
(認知行動療法、行動療法やその中の応用行動分析といった行動主義の立場から、事例検討を行っています。)

・朗報メール
(小野先生から先輩方の就職決定についてお知らせいただけます。先生や先輩方との直接のやり取りを通し、お互いの立ち位置や状況を意識して言葉を選択することの大切さ、相手への思いやりの心を学んでいます。)
・ゼミ合宿
(2020・2021年度は新型コロナウイルス感染症により行うことができていませんが、2019年度は伊東で行いました。合宿中は観光、学年を越えたレクリエーションも行います。)
・実際に支援現場に参加できる(ボランティアを含め、実際の教育現場に関わる機会を頂けます。)

ゼミ生からひとこと!

○このゼミを選んだ理由
・小野先生の人柄に惹かれたから。
・不登校の問題・再登校支援・不登校の子どもの心に対する支援について興味があったから。
・2年生での体験活動において不登校児童の支援を経験し、さらに理解を深めていきたいと考えたから。
・実際に支援の現場へ足を運ぶことができる機会があると知り、自分の目で見ることができると考えたから。

○実際に入ってみての感想
不登校問題について、小野先生の実体験を踏まえた貴重なお話をたくさん聴くことができ、様々な知識を得ることができます。また、不登校やそれに伴う引きこもりの生じ方、支援方法などを学ぶうちに、私たち自身の実生活にも活かせることを得ることができているようにも感じ、日々実りのある学びとなっています。

進路実績や卒業後の希望進路も幅広いため、教員と一般企業のどちらの進路を希望している学生でも入りやすいです。ゼミ選択理由や卒業後の希望進路、進路実績などからも分かりますように、このゼミには多様な考えを持つ学生が集まっていることから、ゼミ活動での関わりを通し、日々多くの刺激を受けることができる点も魅力の1つだと思います。

また、3・4年生の合同ゼミや、卒業生の方々と交流する機会を用意して下さるため、先輩方などから多くのお話を聞くことができ、視野を広げることもできます。

たくさんの魅力があるこのゼミでぜひ一緒に学びましょう!お待ちしております。