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2023年度ゼミ情報2023-seminar

小林潤一郎先生とゼミのプロフィール(専門分野・扱うテーマ)

プロフィール

専門分野:発達小児科学、障害児医学

教育と医療の連携・協働を通じた、発達障害、知的障害の子どもに対する予防的な心の健康支援を研究と実践の大きなテーマにしています。特に、自閉スペクトラム症の子どもが所属感を持てるコミュニティ作り、情緒障害通級指導教室と療育センターの連携、知的障害特別支援学校における精神保健、発達障害医療と特別支援教育の連携などに関心を持っています。ゼミでは、こうした分野を中心に活動テーマを設定し、学修と実践、研究にチャレンジします。

条件となる履修科目の有無

○3、4年時に履修しなければならない科目
「特別支援臨床基礎実習」、「肢体不自由の心理・生理・病理」、「病弱の心理・生理・病理」、「特別支援臨床実習」を必ず履修すること

先生から一言

人は誰しも、誰かとつながり、何かしらのコミュニティに所属して暮らしています。しかし、自閉スペクトラム症の子どもは、他者とつながることやどこかに所属することに失敗しがちで、心の健康問題を生じやすいことが知られています。彼らが活き活きと健康に暮らし、成長するためにはどのような支援が必要なのでしょうか?ゼミでの学習を通じて、知的障害、発達障害の子どもの心の健康をめぐり、教育と医療の接点で活躍する人材が育つことを願っています。

ゼミ生にインタビュー

学生から見た先生のイメージ

・2年次の知的障害の病理の講義の際は厳しい先生というイメージでしたが、ゼミに入ってみると相談しやすく学生の話をよく聞いてくれる、優しい先生というイメージに変わりました。
・現役の小児科医であり、療育センターや特別支援学校でも子どもの支援に関わっているため、子どもたちとの直接的な関わりをもとにした指導をしてくださいます。
・学生との関わりを大切にしてくれる先生です!
・何でも知っていて、分からないことを聞いたらすぐに教えてくれます。優しい先生です。

ゼミの人数

3年生:4人
4年生:7人

卒業後の希望進路

・小学校教諭
・特別支援学校教諭
・児童発達支援センター職員
・療育センター職員
・幼稚園教諭
・保育教諭
・企業向け障害者雇用支援事業

進路実績

・小学校教諭
・特別支援学校教諭
・公務員(福祉)
・教育系一般企業
・大学院

研究や活動内容(実績の有無等)

○3年 
ゼミ内での基本的な活動としては、自分たちの興味のあるテーマに沿って、調査→発表→ディスカッションを行います。ディスカッションの中では、先生から学生の意見を深めるような解説や補足、コメントをいただいています。
(今年度取り組んだテーマ)
・特別支援教育の現状と課題
・障害児支援施設について
・障害児者に関わる機関について(社会福祉施設)

さらに、横浜市内の特別支援学校や療育センターの見学も行います。実際に行われている支援や授業を見学することで新しい視点や気づきがありました。見学後もこれらの視点や気づきについてゼミ内で振り返ります。

○4年
 昨年度、教育を学んだり関心を持ったりしている学生を対象に、特別支援教育に対する意識調査を行いました。これによって、多くの方々が「特別支援教育は特別支援学校で行われるもの」「特別支援教育は大切だけど、難しそう」という考えや、「障害がある」という状態の捉え方に濃淡があるということが分かりました。これを受けゼミ生としては、特別支援は何も「特別な」ものではなく、通常の学校・学級においても必要があれば行われるものであるということを、多くの方々に知って頂くべくワークショップを昨年度末と今年度夏に開催しました。参加者からは、「今後の学びや進路に役立ちそう」、「特別支援教育について関心が高まった」、「自身が教員だったたら身近なところから実践できそうだと思った」などの感想を頂き、一定の成果を上げることができたと思っています。
 また、これらと並行して卒論やゼミ論にも取り組んでいます。卒論・ゼミ論は自分の深めたい研究テーマを決め、先行研究を調べたりアンケート調査をしたりし、データを収集し論文としてまとめていきます。

卒論テーマ例
•交流及び共同学習
•保護者の特性を踏まえた保護者支援
•特別支援学校が担う、センター的機能の活用状況
•自閉症児の早期療育の効果(ゼミ論)
•自立活動の目標・指導内容設定における困難さに関する考察
•大学における障害学生支援の理解・啓発教育の効果に関する検討
•特別支援学校高等部に通う生徒の保護者に対する余暇活動に関する意識調査

ゼミ生からひとこと!

○このゼミを選んだ理由
・特別支援学校教諭に興味があり、障害児の支援について学びたいと思っていたため選びました。実際の現場へ見学に行けるという事にも魅力を感じました。
・特別支援学校教諭を目指していますが、教育だけではなく医療を含めた様々な視点から発達障害のある子どもの支援について学びたいと感じていたからです。
・二年次の知的障害の病理を履修し、教育と医療の繋がりの重要性に気づき、医療の面からも勉強してみたいと思ったからです。

○実際に入ってみての感想
・先生からの解説はもちろん、周りの学生の意見にも考えさせられることが多くあり、学びになっていると感じます。
・特別支援学校や療育センターへの見学に行くことで、新たな疑問や考えが浮かび、学びを深めることができています。
・教育や医療に限らず福祉に関わる社会福祉制度などの社会の仕組みを先生が分かりやすく解説してくださり、視野を広げることができました。
・一つ一つのことについて深く考えることが多く、特別支援教育や教育に関わることについて考える時間が増えました。

○ゼミの自慢
・学年問わず、ゼミ生同士仲が良いです!
・小林先生が療育センターにお勤めなので、見学に行かせて頂きました。長くお勤めされているので顔が広いです。
・体験や話し合い等、全ての活動に充実感があります!
・ゼミ全体が、とても仲が良く温かな雰囲気の中で活動することができています。また、先生もゼミ生も個々の意見を尊重しながら熱く語り合えているのが魅力的だと感じています。熱が入りすぎて長話になるくらい、それぞれが考えているところが自慢です!

オープンキャンパスで行ったワークショップ(3,4年生)
夏休みゼミ合宿(3,4年生)