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2024年度ゼミ情報2024-seminar

足立先生とゼミのプロフィール(専門分野・扱うテーマ)

プロフィール

【専門分野】
臨床心理学、発達臨床心理学、障害児・障害者心理学


【これまでの臨床歴・研究歴】
私はこれまで、主に乳幼児期から児童思春期の子どもの発達に関する臨床と研究に従事してきました。
具体的には、1歳半健診から3歳児健診といった法定健診や5歳児健診において、
主に神経発達症(発達障害)を早期発見するためのテストバッテリーの開発という側面から貢献し、
どのような地域においても実践可能な仕組み作りについて研究と実践を行ってきました。
このような仕組みづくりとともに、早期発見した発達障害児やその保護者に対する標準的な支援の在り方や、
発達障害がありつつも、心の健康状態が良好な児の特徴に関する研究についても進めています。

これ以外に、子どもの心の健康(抑うつ・インターネット依存等)と関連する要因(友人関係・家族関係・発達特性・その他の環境的要因)の検証や、
国からの委託された不登校要因調査の解析、行政と連携した子どもの自殺予防体制の構築、幼少期に虐待を受けつつ比較的良好な予後を過ごしている方の保護因子の検証等も行っています。

こういった研究や臨床に興味のある学生さんを歓迎します。


【授業の概要】
春学期: 春学期には、障害児・障害者臨床、発達臨床の具体的なイメージを持ってもらうために療育施設への訪問見学を行います。訪問見学に向け、施設で行われているサービスの根拠となる関連法規やサービスの内容に関する事前学習をグループで行い、プレゼンテーションします。施設訪問見学で療育の実際についてのイメージを持てたら続けて、発達臨床で頻繁に利用されるアセスメントについて演習を行います。春学期の終わりには、卒業論文の作成を見据えた文献検索を開始します。

夏休み:2023年度から1泊2日のゼミ合宿を行っています。3年生が企画・運営し、4年生や大学院生が卒論や修論に関する研究発表を行います。また、発達臨床に関わる外部講師を招聘し、支援法に関する研修会も行います。

秋学期: 秋学期には、春学期の終わりに始めた文献検索を発展させて、問題と目的・方法部分の具体化を進めます。

条件となる履修科目の有無

・ 2年次春学期までの必修科目の単位取得済みを原則とする。
・ 2年次秋学期の必修科目の単位取得予定を原則とする。
・ 障害児・障害者心理学を2年後期に履修すること。
・ 発達臨床心理学を3年次後期に履修すること。

先生から一言

あまり良い一言が思い浮かばないので、2つ格言を引用します。
『人生に失敗がないと、人生を失敗する。』
『効率や損得にとらわれると、人間が小さくなる。』
色んな事に挑戦しましょう。

ゼミ生にインタビュー

学生から見た先生のイメージ

足立先生は穏やかで優しく、
早期に個別面談を実施するなど、
学生のことを非常によく考えてくれます。
一方で、お酒を飲むと顔が赤くなるなど
可愛い一面もある素敵な先生です。

ゼミの人数

3年生  15人
4年生  17人

卒業後の希望進路

一般企業だけでなく福祉等施設への就職、大学院進学などあまり偏りはありません。

進路実績

・大学院進学
・矯正心理専門職(法務技官)
・児童相談所(児童心理司)
・一般就職

およそ半数が大学院に進学しています。公務員を含む心理・福祉分野への就職は、3割程で、その他の一般就職は2割程です。

研究や活動内容(実習の有無等)

○3年生の活動内容
4月: 障害児療育施設への訪問に向けた
    グループでの事前学習
5月: 事前学習内容のグループ発表
6月: 施設訪問と事後学習(振り返り)、
    発達臨床におけるアセスメント演習
    (知能検査)
7月: 発達臨床におけるアセスメント演習
    (感覚処理特性)、
    卒論の作成に向けた文献検索
夏休み:ゼミ合宿(任意参加)、
    3年生は特に課題等なし、
    4年生の卒論発表を見て、学習する
秋学期:発達臨床におけるアセスメント演習
    (適応行動尺度)、
    春学期の終わりに始めた文献検索を発展させて、問題と目的・方法部分の具体化を進める。

○4年生
心理学演習2A / 2Bでは、授業時間に一人30分程度の
個別指導の時間を順番に設けて卒論の執筆を進める。

4月~: 問題と目的・方法部分の具体化、
    使用する尺度の決定
7月~: 調査で配布する説明文、質問紙等の作成
夏休み:ゼミ合宿(任意参加)
9月~: 調査の実施
11月: 結果部分の執筆
12月: 考察部分の執筆
1月:  卒論の提出

足立ゼミ集合写真。最前列中央に足立先生、ゼミ生30名が左右と後列に3列で並んでいる。ゼミ生は片手でピースを下向きにし反対の手をクロスさせ、アルファベットのAのような形を作って笑顔の様子。

↑ゼミ合宿での写真です!

ゼミ生より

○このゼミを選んだ理由
・先生が優しそうだから
・発達・障害児心理に興味があったから
・子どもの心理や自殺についての関心があったから

○実際に入ってみての感想
・実際に運営されている施設の見学や知能検査の実習といった、興味のある分野をより専門的に学ぶことができ、とても良かった。

・障害に対する理解が深まり、問題行動の捉え方が変化した。
・疑問に思ったことや気になったことなど先生に対して気軽に質問でき、学習に対して非常に前向きになることができた。

○ゼミの自慢

・早期から個別面談を実施してくれるなど、生徒の進路についても熱心に考えてくれます。
・施設見学やゼミ合宿など、行事ごとが多くゼミの雰囲気がとても良いです。
・施設見学やWISCの実施などを通して、実際の支援現場に関する知識をより実践的に身につけることができます。
・先輩の研究内容や実際に臨床現場で働く方のお話を伺うことができます。
・院生とも話す機会があり大学院進学に対して相談に乗ってくれることもしばしば。

◯ゼミ生から一言
グループワークや施設見学、ゼミ合宿などを通して、発達臨床心理学の専門的な知識が身につくだけでなく、学年を問わずに仲を深めることのできるゼミです。
発達心理学や現代における幼児期から学齢期の子どもの問題(不登校・いじめ・自殺に関わる問題、インターネット・ゲーム依存等、発達の偏り)、子どもの支援に興味がある人には勿論のこと、楽しく臨床心理学について学びたい方にもおすすめです。