教員プロフィール

准教授
足立 匡基(あだち まさき)

所属

・心理学科
・心理学専攻博士前期課程 臨床心理学コース
・心理学専攻博士後期課程

専門領域

・臨床心理学
・発達臨床心理学
・子どものメンタルヘルスとその関連要因

研究テーマ

  • 幼児期から児童思春期における子どものメンタルヘルスの成長軌跡とその関連要因

  • 神経発達症(発達障害)の早期発見と支援

  • 科学的根拠(前向きコホート研究データ)に基づく子どもの自殺予防対策の立案

担当授業

【学部】障害者・障害児心理学、発達臨床心理学、心理実習

【大学院】障害児・者心理臨床学特論

など

ゼミ内容

私はこれまでに自閉スペクトラム症(ASD)や注意欠如多動症(ADHD)の早期発見を促すためのスクリーニング尺度の標準化や小中学校の児童生徒を対象とした子どものメンタルヘルスに関する縦断的な調査(前方視的コホート研究)を行ってきました。

ASDやADHDの特性を持ちつつも良好な予後を示す子どもたちの個人・環境因子の探索や、学校を含む行政機関と連携した支援体制の構築等が興味のある研究領域です。

個人・環境因子としては、子どもの抑うつや不安症状・攻撃性、Quality of Life、社会的資源の多寡、実行機能、スマート・フォンの利用等を考慮に入れて調査を進めています。

これらの関連領域に興味があったり、将来的に子どもの支援を行っていくことを視野に入れている学生さんを歓迎します。

メッセージ

学生時代一所懸命に打ち込んだことは一生の財産だと,年齢を経るごとに、より強く思うようになりました。もちろん専門分野の学習も重要ですが、学生時代にはひとまず、将来役に立つ、役に立たないは置いておいて、自分が直感的にやりたいと思ったことに対し、十分なエネルギーを傾けて欲しいと思います。結局、後の人生を豊かにするのは、そういったことだったりすることが多いように思います。

経歴

大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程修了(博士: 人間科学)。東海学院大学、弘前大学大学院医学研究科附属子どものこころの発達研究センター、弘前大学医学部心理支援科学科を経て、2022年より現職。

取得資格・所属学会

・臨床心理士・公認心理師

・日本心理臨床学会

・日本児童青年精神医学会

・日本教育心理学会

代表的な論文・著書名

  • 基礎から学ぶ心理療法 (共著)

  • 子どもが楽しく元気になるためのADHD支援ガイドブック 親と教師が知っておきたい9つのヒント(訳)

  • 子どもと親のためのフレンドシップ・プログラム: 人間関係が苦手な子の友だちづくりのヒント30 (訳)

【学術論文】

  • Adachi, M., Takahashi, M., Shinkawa, H., Mori, H., Nishimura, T., & Nakamura, K. (2021). Longitudinal association between smartphone ownership and depression among schoolchildren under COVID-19 pandemic (邦題: COVID-19パンデミック下における学齢期の子どものスマホ所持と抑うつの継時的な関連性). Social psychiatry and psychiatric epidemiology, 1-5.

  • Adachi, M., Takahashi, M., Hirota, T., Shinkawa, H., Mori, H., Saito, T., & Nakamura, K. (2020). Distributional patterns of item responses and total scores of the patient health questionnaire for adolescents in a general population sample of adolescents in Japan (邦題: 日本の児童・思春期の一般人口におけるPatient Health Questionnaire for Adolescentsの項目回答と総得点の分布パターン). Psychiatry and clinical neurosciences, 74(11), 628.

  • Adachi, M., Takahashi, M., Takayanagi, N., Yoshida, S., Yasuda, S., Tanaka, M., ... & Nakamura, K. (2018). Adaptation of the Autism Spectrum Screening Questionnaire (ASSQ) to preschool children (邦題: ASSQの就学前児への適用). PLoS One, 13(7), e0199590.

  • Saito, M., Hirota, T., Sakamoto, Y., Adachi, M., Takahashi, M., Osato-Kaneda, A., ... & Nakamura, K. (2020). Prevalence and cumulative incidence of autism spectrum disorders and the patterns of co-occurring neurodevelopmental disorders in a total population sample of 5-year-old children (邦題: 自閉症の有病率および累積発生率とへ神経発達症のへ依存症について-歳の一市内総人口サンプルから). Molecular autism, 11(1), 1-9.

  • Hirota, T., Adachi, M., Takahashi, M., Mori, H., Shinkawa, H., Sakamoto, Y., ... & Nakamura, K. (2021). Cohort Profile: The Assessment from Preschool to Puberty—Longitudinal Epidemiological (APPLE) study in Hirosaki, Japan (邦題: 就学前から思春期までの評価-弘前市における縦断的疫学研究(APPLE Study)). International journal of epidemiology, 50(6), 1782-1783h.

【総説】

  • 斉藤まなぶ, 吉田恵心, 高柳伸哉, 安田小響, 足立匡基, 大里絢子, 中村和彦. 発達支援のアセスメント 自閉スペクトラム障害の早期発見:5歳児健診. 臨床心理学16(2), 145-150.

趣味・特技

・散歩 (最近は子どもとの)

・海外旅行 (行けてませんが)

・ご当地のものの食べ歩き

・Amazon primeやNetflixで映画等見ること

専門領域に興味を持ったきっかけ

  • 臨床心理学については、高校の職業ガイダンスで。

  • 発達臨床心理学については、現場に出た際に発達の問題に対して適切な対処ができなければ、クライエントのニーズに対応した心理的支援を行うことが難しいケースが非常に多いと体感したため。