大学院進学を考えているみなさんへ~修了生からのメッセージ~

齊藤 俊樹

2016年3月修士課程修了。現在、東北大学大学院医学系研究科医科学専攻博士後期課程在学中

大学院進学の理由

心理学が好きで学部に入学しましたが、最初から研究者になりたいと思っていたわけではありませんでした。学部の授業で、心とは何か?自由意志とは何か?ということを問う心理学の知見を知って、どんどん学問としての面白さに惹かれていきました。ゼミに入ると、自分たちで研究するようになり、曲がりなりにも誰も知らないことを発見することができました。また、学会発表する機会にも恵まれました。この一連の研究過程(実験し発表すること)がどれも面白く、研究者になりたいと思ったのが大学院進学の理由です。

大学院時代の研究について

見るから好きになるという視線と好意の関係を示した「視線のカスケード現象」について研究していました。具体的には、この興味深い関係が発達段階のいつから獲得され、いつまで持続するのか、幼児から高齢者までを対象として検証していました。

現在の仕事について

東北大学大学院の博士課程に在学して研究を続けています。明治学院での研究をさらに発展させ、好意を含む様々な印象がどのように形成されるのか、MRIや視線計測器を用いて研究しています。特に最近では、人を人ではなく、動物やモノのように見てしまうことがあるのは何故かという問いについて研究しています。この研究を進めることによって、多様性のある社会の実現に貢献したいと考えています。

どのように大学院での学びを活かしているか

私が所属している医学系研究科には、医学・商学・生物学など様々な専門分野を持つ研究者が所属しています。異なる専門性を持つ研究者たちとコミュニケーションをとるときに、明治学院で学んだ心理学・統計学のしっかりとした知識が役に立っています。学問領域が違っても、実験の方法論や統計学の用い方は同一です。そのため、異なる学問分野の研究でも理解し、議論するということができていると思います。