大学院進学を考えているみなさんへ~修了生からのメッセージ~

鈴木 望美

2019年3月修士課程修了。現在、NTTテクノクロス株式会社 IoTイノベーション事業部 第一ビジネスユニット勤務

大学院進学の理由

もともと心理学部に入学した理由は、臨床心理士になるためでした。
高校生の頃は「心理学といえば臨床心理、カウンセリング」と思っていましたが、入学後基礎心理学の分野に触れ、研究により、より広く人の役に立てるのは基礎心理学なのではと考えるようになりました。そのために研究をもっと行いたいと思ったため大学院へ進学しました。

大学院時代の研究について

ラットを用いて脳波を取得し、海馬と内側前頭前皮質間の情報伝達について研究していました。
結合核という核が、この2者間の情報伝達の向きの切り替えを行っているのではと考え、結合核を刺激して2か所の脳波を取得する実験を行っていました。

現在の仕事について

大学院で研究をする上で、自分でデータを取得し、そのデータを分析することが好きであると気づいたため、就活の際はデータ分析のできる仕事を探しました。
現在は奇しくも動物を扱う業務についており、豚を撮影し、写真の豚の背中の面積から体重を予測する「デジタル目勘」という製品の研究開発を行っています。
農場へ出張して豚の撮影データを集め、それを会社に持ち帰り、Pythonを用いて、どうすれば予測精度が高くなるのかを日々研究しています。

どのように大学院での学びを活かしているか

IT企業なので、情報系の出身者が多い会社ですが、心理学研究科で学んだ「仮説をたてる力」「実験計画をたてる力」は強みであると思います。
業務においても、仮説をたて、データを集め、分析して、その結果から次の仮説を導いていく、というサイクルは全く同じです。また、在学中にR言語を学んだことが非常に役立ち、現在の業種への就職へとつながりました。