教授
小野 昌彦(おの まさひこ)
教授
小野 昌彦(おの まさひこ)
所属 |
・教育発達学科 |
専門領域 |
・教育相談 |
研究テーマ
研究テーマ
博士論文テーマ:不登校に対する行動療法の立場からの包括的支援アプローチの構築。博士(障害科学:筑波大学)。 2000年より町、市単位での不登校減少対策に関わる。主な実績として、A町2年間で不登校ゼロ。鳥取県名和小学校1年間で不登校ゼロ。東京都東大和市不登校対策研究協力校スーパーバイザーとして約4年間で中学校新規不登校発現率半減、三重県名張市不登校対策スーパーバイザーとして全市不登校数3年間で半減。長期不登校等、再登校支援事例多数。
経歴
経歴
中学校において中間・期末テストで成績が学年1番になったことがありました。すると先生たちは、私に「A高校を受けなさい。」、「T大学を受けなさい。」とことあるごとにいわれるようになりました。そのときの私は、なりたい職業を決めていませんでしたので、「職業を決定していないものに何で特定の学校を勧めるのだろう」と疑問に思い、慌てて将来を考えました。私が、そこで出した結論は、「困った人の役に立つ人間になる」でした。中学校卒業以降は、偏差値ではなく、この結論に適う教育が受けられるかどうかで高校、大学等を選択しようとしました。 ところが、当時の私は、真に他者の問題を解決できる研究者、臨床家を探し出すことができていなかったのです。探索の時期があり、そして、天は、本物との出会いを私に与えて下さいました。そして、それは中学生時に出した結論の実現の為の修行の始まりでした。初めて担当した事例、ある悩みを持つ生徒から再登校支援依頼を受け、支援をしました。その結果、その生徒の再登校及び継続登校を実現することができ、依頼に応えることができました。この時の他者のために役に立てたという喜びが、中学生時の結論の実現の第1歩であり、後の私の教育・研究生活の基礎となりました。現在までに、多様なタイプの不登校、問題行動の支援、学校単位、市町単位の不登校ゼロや半減を達成してきましたが、その経験は、私に人間が夢を達成するためには何が必要かを教えてくれました。 2015年から「Do For Others」というすばらしい教育理念、私が深く共感できる理念を掲げる明治学院大学を根拠地として、私の挑戦は続きます。
筑波大学大学院修士課程教育学研究科修了、同大学大学院博士課程心身障害学研究科中退。中国短期大学専任講師、奈良教育大学教育学部附属教育実践総合センター准教授、国立大学法人宮崎大学大学院教育学研究科教授を経て現職。宮崎大学名誉教授。博士(障害科学:筑波大学)。
取得資格・所属学会
取得資格・所属学会
公認心理師(第30806号)
専門行動療法士
中学校教諭一種免許状社会科
高等学校教諭一種免許状地理歴史
高等学校教諭一種免許状公民
日本特殊教育学会
日本認知・行動療法学会
日本教育心理学会
日本行動分析学会
日本カウンセリング学会
日本生徒指導学会
日本スクール・コンプライアンス学会
日本行動教育研究会
代表的な論文・著書名
代表的な論文・著書名
石川信一・小野昌彦:教育分野への認知行動療法の適用と課題、2020年5月、認知行動療法研究、46(2)、99~110頁.
小野昌彦・ 佐藤亮太朗:包括的支援アプローチ適用によるADHDの疑いのあった母親同伴断続的不登校児童の継続的教室登校行動の形成-登校時の学校・家庭状況アセスメントの適用-、2019年12月、生徒指導学研究、18、64~74頁.
小野昌彦:包括的支援アプローチを適用した中学生長期不登校の再登校行動の形成と維持―学校条件の変容が困難であった事例―、2017年 8月、特殊教育学研究、55(1)、37~46頁.
小野昌彦:校長に対する助言による長期未支援中学生不登校の再登校支援-包括的支援アプローチをもとにして-、2017年 6月、特殊教育学研究、54(5)、307~315頁.
小野昌彦:不登校経験者の受け入れ先である定時制高等学校における教育の権利保障-ある定時制高等学校の到達学力調査結果から-、2017年 2月、スクール・コンプライアンス研究、5、44~53頁.
小野昌彦:不登校問題をめぐる現状と課題-回避メカニズムを踏まえた不登校児童生徒の学校と同等の教育を受ける権利の復権へ-、2016年 2月、スクール・コンプライアンス研究、4、20~28頁.
小野昌彦:日本において不登校児童生徒数が減少しない要因に関する一考察と対策提言-児童生徒の欠席理由別及び累積欠席日数毎の対応ガイドライン案の提案-、2015年 2月、スクール・コンプライアンス研究、3、56~67頁.
小野昌彦:学校教育法施行令を遵守した不登校認定導入による市単位の中学生不登校発現予防の効果-新規不登校発現率半減を達成した東大和市の例-、2014年2月、スクール・コンプライアンス研究、2、71~80頁.
金山佐喜子・小野昌彦:保健室登校児への教室登校支援、2007年11月、行動療法研究、33 (2)、157~169頁.
小野昌彦・小林重雄:中学生不登校の再登校行動維持への主張的スキル訓練、2002年3月、特殊教育学研究、 40 (4)、355~362頁.
○ 著書
○ 著書
小野昌彦(単著):不登校の本質-不登校問題で悩める保護者の皆さんのために-、2017年8月、風間書房、全336頁.
小野昌彦(単著):学校・教師のための不登校支援ツール-不登校ゼロを目指す包括支援ガイド-、2013年4月、風間書房、全174頁.
小野昌彦(単著):児童・生徒の問題行動解決ツール-教師のための10ステップ実践ガイド-(CD付き)、2012年10月、風間書房、全88頁.
小野昌彦(単著):校長先生サポートシリーズ 不登校問題で困った時に開く本、2012年9月、教育開発研究所、全163頁.
小野昌彦(単著):不登校への行動論的包括支援アプローチの構築(2010年度科学研究費補助金研究成果公開促進費助成書籍:225225)、2010年10月、風間書房、全317頁.
小野昌彦(単著):不登校ゼロの達成、2006年3月、明治図書出版、全152頁.
小野昌彦: 第5章 教育相談の視点から幼小をつなぐ、松永あけみ, 水戸博道, 渋谷恵編著、教育発達学の展開-幼小接続・連携へのアプローチ-、 2020年6月、風間書房、87~108頁.
小野昌彦:不登校・情緒障害-研究の動向と特別支援教育への貢献-、柘植雅義&「インクルーシブ教育の未来研究会」編 特別支援教育の到達点と可能性 2001年から2016年:学術研究からの論考、2017年9月、金剛出版、122~125頁.
小野昌彦編著ハンディシリーズ 発達障害支援・特別支援教育ナビ 第9巻 発達障害のある子/ない子の学級適応・不登校対応、2017年3月、金子書房、全112頁.
小野昌彦:第5章 教育:通常学級②未支援長期不登校生徒の支援依頼行動の形成、PBSによる小学生の対教師暴力行動の変容、日本行動分析学会編 ケースで学ぶ行動分析学による問題解決、2015年8月、金剛出版、70-77頁.