専攻の特色
子どもが抱えるさまざまな現代的課題に対応できる人材の育成
教育発達学専攻では、いじめ・不登校の増加、特別な支援を必要とする子どもの増加、子どもの貧困や虐待、学習のつまずきや学習意欲の減退といった複雑化する現代的課題に対応することができる人材の育成を目指します。そのために、子どもの心の発達と教育に関して、理論と実践に基づき総合的に探究し、さらに、心理学、教育学、障害科学の総合的な専門知識をもとに、子ども、保護者、教師、教育環境にアプローチできる高度な支援力を養います。
専攻の特色
子どもが抱えるさまざまな現代的課題に対応できる人材の育成
教育発達学専攻では、いじめ・不登校の増加、特別な支援を必要とする子どもの増加、子どもの貧困や虐待、学習のつまずきや学習意欲の減退といった複雑化する現代的課題に対応することができる人材の育成を目指します。そのために、子どもの心の発達と教育に関して、理論と実践に基づき総合的に探究し、さらに、心理学、教育学、障害科学の総合的な専門知識をもとに、子ども、保護者、教師、教育環境にアプローチできる高度な支援力を養います。
教育発達学専攻で身に付ける4つの力
教育発達学専攻で身に付ける4つの力
子どもを取り巻く現代的な諸課題を多面的な視点から分析・理解する力
子どもの発達に関する課題の解決に向けたアセスメントや相談ができる力
個々の子どもの学習等の課題に関して、発達を踏まえた適切な指導・支援ができる力
子どもを取り巻く人的・物理的環境をデザインし、それを実行・実現できる力
本専攻の教育課程は研究基礎科目、課題探究科目、臨床実習科目、研究指導科目から構成され、特に課題探究科目は、より専門的に焦点化された4つの力を身につけるために、
「A. 発達の理解領域」、
「B. 行動の理解と支援領域」、
「C. 学習の理解と支援領域」、
「D. 子どもの環境デザイン領域」
の4つの領域に細分化している。
心理学、教育学(初等教育)、障害科学の3分野の学修とその融合を基盤とした「教育発達学」の学び
心理学、教育学(初等教育)、障害科学の3分野の学修とその融合を基盤とした「教育発達学」の学び
心理学での学び
心理学での学び
心理学分野では、今日的な状況における家庭生活、学校生活、地域生活でのさまざまな体験を通して、一人ひとりの子どもがどのように認知的な理解を深め、人との関係を結び・広げ、そして自己理解から自律を遂げていくのか、その発達的変化とメカニズムに関して、最新の心理学の知見に焦点化したテーマについて研究することができます。また、そうした発達を保障するために、子どもとかかわる多様な世代・多様な人々との関係性や環境調整を巡る問題を明らかにするだけでなく、発達のつまずきへの支援として最新の心理学の理論・知見に基づく新たな実践的アプローチを開発し、アクションリサーチによりその解決を図ることを目指します。こうした基礎的・実践的研究を通して、修士資格の心理職につながる受験資格も含め、多様な人々との共生社会の構築に向けた、より専門的な心理支援力、発達支援力、及び環境デザイン力が培われると考えます。
教育学(初等教育)での学び
教育学(初等教育)での学び
教育学分野では、幼稚園・小学校段階の子どもたちを対象として、育ち、遊び、学びなどに関わった諸課題を研究テーマとして扱います。子どもたちは家庭やコミュニティといったさまざまな文化のなかで生育し、幼稚園や小学校という新たな社会に参加します。そこでは、知的な驚きや情的な喜びなどを伴う、さまざまな出会いが起こっています。大学院での学びは、出会いを見つめるための研究手法を習得するとともに、教育発達学の知見を獲得することで、いじめ・不登校、各教科における学習のつまずきといった問題から、急激に拡がる国際化への対応まで、学校や社会が抱えるさまざまな課題の解決に向き合う資質を備えた専門家としての知を自ら高めることを目指しています。
障害科学分野での学び
障害科学分野での学び
障害科学分野では、特別なニーズのある子どもたちとその家族、そして、子どもと家族を取り巻く支援する人たちや機関・施設などの問題、更にはインクルーシブ教育のような世界的な潮流などが研究テーマとして考えられます。これらの研究テーマを心理学や教育学、更に医学や福祉など関連する諸科学の研究方法に基づき調査研究し、新たな知見や技術の改善開発につなげることを目指します。大学院生にとってこの研究体験は、障害科学分野における研究の技量を高めるだけでなく、通常学級や地域社会における様々な問題に対して、様々な専門性を持つ他の人たちや他業種の人との連携の中で、問題の理解と解決を見いだす力につながると考えています。
取得できる免許状・資格
取得できる免許状・資格
臨床発達心理士の受験資格
幼稚園教諭、小学校教諭、特別支援学校教諭の専修免許状*1
*1 入学時に1種免許状を取得していることが前提となります。
期待される修了後の進路
期待される修了後の進路
博士後期課程進学
教員(幼稚園教員、小学校教員、特別支援学校教員)
相談員(教育相談員、巡回相談員、就学相談員、発達相談員等)
公務員(一般職、心理職、福祉職)
一般企業
履修モデル
履修モデル
担当教員名一覧
担当教員名一覧
専門領域 |
障害児・者心理学 |
研究指導内容 |
教科学習や行動、対人関係などにつまずき、特別な支援を必要とする子どもたちとその家族や子どもたちを担任する教師への支援に関する研究と指導 |
専門領域 |
教育臨床、教育相談、特別支援教育 |
研究指導内容 |
児童・生徒(発達障害のある子/ない子)の学校適応に関する系統的アセスメント及び支援システムの構築に関する研究と指導 |
専門領域 |
障害科学(心理学) |
研究指導内容 |
通常の学級に在籍する子どもの学習のつまずきの早期把握・早期支援,学習障害 (LD)等のある子どものアセスメントと科学的根拠に基づいた指導・支援に関す る研究と指導 |
専門領域 |
教育心理学 |
研究指導内容 |
子どもの学習・発達に関する研究、特に言語発達、科学的概念の理解、学習意欲といった分野の研究と指導 |
専門領域 |
教育経営学 |
研究指導内容 |
教師による創造的な実践の展開と子どもの発達を支える教育の制度・行政・経営に関する研究と指導 |
専門領域 |
障害児医学、発達小児科学 |
研究指導内容 |
知的障害児、発達障害児支援における医療と教育の連携、自閉症スペクトラム障害児の心の健康に関する研究と指導 |
専門領域 |
幼児教育学、演劇教育学 |
研究指導内容 |
演劇的手法による保育者養成プログラム開発、保育内容研究と指導、児童文化研究と指導、乳幼児のための演劇に関する研究と指導 |
専門領域 |
社会科教育学、学校教育学 |
研究指導内容 |
学校教育活動、特に社会科教育実践を支える授業理論を基盤とした、教育方法・教育課程の現代的課題及び評価・改善に関する研究と指導 |
専門領域 |
比較・国際教育学 |
研究指導内容 |
多文化社会における共生教育、シティズンシップ教育、創造性教育、持続可能な開発のための教育に関する研究と指導 |
専門領域 |
特別支援教育 |
研究指導内容 |
知的障害や自閉症スペクトラム障害、ADHDなどの発達障害児への支援や教育に関する研究と指導。特別支援教育における児童生徒の援助要請や周囲の援助提供に関する研究と指導。 |
辻 宏子*
辻 宏子*
専門領域 |
数学教育学 |
研究指導内容 |
子どもの数や図形に関する認知や論理的な思考の発達の様相を踏まえた算数・数学の教授と学習、カリキュラム開発、ICT利用に関する研究と指導 |
専門領域 |
美術科教育学 |
研究指導内容 |
美術や表現を通した学びのための学習環境デザイン及び題材開発、教育と福祉をつなぐ美術教育実践のあり方に関する研究指導 |
専門領域 |
国語科教育学 |
研究指導内容 |
小学校段階の国語科全領域・全事項に関連した過去と現在、海外と日本の双方を見据えた観点からの、理論研究ならびに実践研究に関する研究と指導 |
専門領域 |
教育工学、教育方法学 |
研究指導内容 |
学びを支援するアプローチや道具づくりに関する研究 |
専門領域 |
幼児教育学・保育学 |
研究指導内容 |
乳幼児期における遊びと学びの発達過程に関する研究,保育・幼児教育実践と保育環境との関連に関する研究指導 |
専門領域 |
発達心理学、保育心理学 |
研究指導内容 |
子どもの仲間関係や社会的認知の発達とそれらを支える教育・保育に関する研究 |
専門領域 |
音楽教育学 |
研究指導内容 |
日常生活や学校教育など、さまざまな場における音楽的発達の特徴、音楽的技能の獲得の実態に関する研究と指導 |
*は、心理学研究科 心理学専攻 博士後期課程も担当
宮﨑 眞*
宮﨑 眞*
専門領域 |
特別支援教育学 |
研究指導内容 |
知的障害や自閉症スペクトラムのある幼児指導生徒のコミュニケーション、会話、社会的スキルなど日常生活社会や社会生活の基盤となるスキルの研究と指導 |